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11/9 しぜんとああと その② [イベント]

引き続き、9日に行われたワークショップの様子をお伝えします。

午前中に引き続き、午後に実施したのは「ヒトカメラとカメラマン」です。

そのタイトルだけ見ると???ですが、ネタばらしをすると、参加者が2人1組のペアになって写真撮影をする。という内容なんです。ただ、その撮影の仕方がちょっと変わっていて、そこが今回のワークショップのミソでもあります。

じゃあ、どこが変わっているのか?というと…、実は「カメラも人間がやる」というところです。

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カメラマンとヒトカメラ(※目を閉じている方)


つまり、ペアのうち1人がヒトカメラになって、もう1人の人がカメラマンとしてそのヒトカメラを使って撮影するということです。

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やり方をみんなの前で確認


もちろん、写真の現像はヒトカメラが暗室に行って絵を描いて現像します。
ヒトカメラは、シャッターを切られる瞬間と暗室に入って現像する時以外は絶対に目を開けてはいけないルールになっています。

当日は琉球大学の学生の皆さんが集まってくれて、いつものセンターイベントとは少し違う雰囲気になりました。

さぁ、いざ撮影ポイントに出発です!!

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カメラマン:目は絶対開けてはだめです、ヒトカメラ:前が見えない!大丈夫?ぶつからない!?


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いつもと違う体験にみんな楽しそう、


実際にカメラ役をやってみると、何気ない風景でもシャッターを切られた瞬間(※肩を叩くとシャッターの合図)に一瞬で目に焼き付く感じがして不思議な感覚になります。

目に焼き付いた情景は暗室(※実際にはカーテンを閉めて周りを見えないようにした部屋)で現像するのですが、これがまた案外スムーズに手が動くのに正直ビックリしました。

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暗室に入っても紙を前にするまでは、絶対に目を開けてはいけません


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現像中もカメラマンはしっかりとそばでチェック


後で、参加した学生の感想にもあったのですが、「写したものを現像しないといけない」という変な使命感?からか躊躇なく絵が描けるんです。あるいは「一瞬しか見ていない」という点も、もしかしたら変に迷わないで良いのかもしれません。ただ無心で目に焼き付いたものを起こしたという感じに近いのかもしれません。

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カメラ役の人はみんなスイスイと描いていく


そして、一回目の現像を終えると今度は役を交代して、また同じように写真を撮りに行って現像するということをしました。

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カメラマンとヒトカメラが現像した絵を持って、カメラで撮影(※ややこしい…笑)



今回、講師をお願いした永津禎三先生は、琉球大学で美術教育を専門に学生に教鞭をとる傍ら、ご自身でも、絵画を中心に作品を制作しており、美術作家としてもご活躍されています。また、大人からこどもまで幅広い層を対象に、県内各地でワークショップも行っています。

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永津先生も「オレも、やってみたい」と、ヒトカメラに挑戦中



それぞれのペアがすべての作業を終えると、みんなで出来上がった作品を実際に撮影した場所まで持っていって鑑賞会を行いました。

実際に撮影した場所に持ってい行って絵を並べてみると、色々な発見があってとても面白いです。

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「あれ、こんなだったけ?」と現像した絵と照らし合わせてみる


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撮影したポイントをそれぞれ回りながら、みんなで確認。


改めて見比べてみると、印象としてはっきり残っている部分はよりしっかり強調して描かれていたり、逆に印象の薄い所はばっさり抜け落ちていたり。

それに加えて、撮影した人の狙いや描いた人とのイメージのズレなどが混ぜ合わさって、
現像された絵は、言葉にするとしたら「鮮烈な曖昧さ」とでも表現したらいいでしょうか?
とても面白い絵に仕上がっていました。

本来、そこの人間らしい部分が絵を描く自由さだったり面白さだったりするのですが、
どうしても大きくなるにつれて、絵を上手い下手で判断したり、人目を気にしたり、と絵を描く楽しさを多くの人が忘れてしまいます。

だから…

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縦長のとよみ大橋の構図を前に、永津先生の「やっぱり横に描くんだね」という一言から…

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「じゃあカメラを立てて撮るみたいに、首を横にしたら縦に描くのかなぁ」と試してみる図


こんな変なことをしながら、「絵を描く本来の楽しさや絵はもっと自由なんだ!」ということを伝えたいなぁと思っていました。

色々なこと(観たり、聞いたり、体験したり、感じたことなど)を、色んな形(絵や写真や作文、踊りや歌など)で表現することって、誰かに思いを伝えるステキな手段だと思いませんか?


来月、12月14日(日)は、しぜんとああとの親子写真教室「交換日記」を行います。
これまたちょっと変わった写真教室です。

お手持ちのスマートフォンやコンパクトデジカメで全然OKです!
興味のある方、参加申し込みお待ちしております。







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